ナノ粒子イメージングアナライザー(VIDEO DROP)
簡単・迅速・手軽 干渉光顕微鏡観察(ILM)ナノ粒子測定
干渉光顕微鏡観察ナノ粒子測定
(ILM:Interferometric Light Microscopy)
ナノ粒子の軌跡を追跡し、ストークス-アインシュタイン方程式を用いて流体力学的直径を推定します。
VIDEODROPは、干渉現象を利用して溶液中の個々のナノ粒子によって散乱された光を検出する顕微鏡です。VIDEODROPで撮影した動画を処理すると、光路上を移動するナノ粒子が作り出す回折パターンが表示されます。この干渉信号を利用して、ナノ粒子を自動的に検出・追跡し、濃度と流体力学的直径を算出します。
粒子を数えることで濃度を測定し、ブラウン運動を追跡することで流体力学的な直径を測定することができます。また、顕微鏡の倍率とカメラの速度により、少量サンプル(5 µL)の分析を 1 分以内に行うことができます。VIDEODROPは、顕微鏡をベースにしており、従来の顕微鏡と同様の方法でマイクロメートル範囲の物体を観察することができるため、サンプルの構成(細胞外小胞の大小など)も評価できます。
測定原理 解析像からの濃度測定
干渉画像上で干渉パターンは自動的に識別され、ナノ粒子の数 (nbNP) をカウントします。
【ホワイトペーパー】
蛍光の効率的なプラズモニック増強のための銀ナノ粒子ポリマーコーティング
プラズモンナノ粒子の表面コーティングは、プラズモン増強蛍光センシングにおける蛍光消光を抑制するために非常に重要です。
本研究では、ジスルフィド含有アンカー基を抱擁する官能性ポリマーを用いることで、ポリマー被覆銀ナノ粒子を合成するためのワンポット法を開発しました。
コーティングされたポリマー層の厚みは蛍光のプラズモニック増強に十分な薄さであり、同時に蛍光の消光を効果的に抑制する厚みも保たれているため、これによって蛍光の大幅な増強を実現しました。
高精度なサイズと濃度計測を実現
TRPSと高い相関を持つ計測結果
測定装置 | 最大頻度粒径 (nm) | 希釈倍率 | サンプル濃度 (個数/mL) | 濃度比較 |
TRPS(qNano) | 94 | 1,000 | 1.87E+13 | 1.00 |
VIDEO DROP | 95 | 4,000 | 2.76E+13 | 1.47 |
VIDEO DROP | 95 | 8,000 | 2.80E+13 | 1.50 |
VIDEO DROP | 95 | 16,000 | 2.80E+13 | 1.50 |
再現性の高いサイズ&濃度計測
最大頻度粒径95nmのPSビーズを計測した結果です。
VIDEO DROPは、迅速・簡単に高い再現性でサイズと濃度を計測することが可能です。こちらは希釈倍率を変えて3回計測した結果ですが、各測定で高い再現性を示しています。
またTRPS法のExoidとも高い相関性を得ております。
絶対濃度計測と光干渉計測で高精度にサイズと濃度計測を実現
One Drop & One Click 簡単高速測定
ワンドロップ(5μL)、最短40秒でナノ粒子を正確に定量測定
操作は簡単!ナノ粒子のサイズ分布と濃度を最短40秒で測定
ワンクリックで解析レポート出力
煩雑なデータ解析は不要!多検体のサンプルを高効率で測定するのに最適
最小サンプル量は5μLで貴重なサンプルも無駄なし!
観察されたナノ粒子のブラウン運動を専用のトラッキングアルゴリズムにより解析し、ナノ粒子の「サイズ分布」と「濃度」を最短40秒で計測します。マイクロウェルにアプライしたナノ粒子を含む5~10μLの溶液にLED光を照射すると、ナノ粒子によって拡散された光と入射光の間の干渉を検出しそのサイズと濃度を計測します。
未標識、未精製のサンプルを計測
微量のウイルスやEVなどを計測するために最適
最小5µLのサンプル量で瞬時に計測が可能になりますので、CAR-T細胞療法などの次世代治療で有効なレンチウイルスなどのウイルスベクター、アデノウイルスや、細胞外小胞等の貴重なサンプルのサイズ分布と濃度を簡便に短時間で計測することが可能になりました。
【細胞外小胞分野の文献】
The von Willebrand factor stamps plasmatic extracellular vesicles from glioblastoma patients.
Quentin Sabbagh, Gwennan André-Grégoire, Carolina Alves-Nicolau, Aurélien Dupont, Nicolas Bidère, Emmanuel Jouglar, Laëtitia Guével, Jean-Sébastien Frénel & Julie Gavard.
Scientific Reports (2021), volume 11, Article number: 22792
https://www.nature.com/articles/s41598-021-02254-7
【ウイルス分野の文献】
Experimental Evaluation of an Interferometric Light Microscopy Particle Counter for Titering and Characterization of Virus Preparations.
Vesa Turkki,Elisa Alppila,Seppo Ylä-Herttuala,and Hanna P.Lesch.
Viruses (2021), 13(5), 939;
https://doi.org/10.3390/v13050939
VIDEO DROPを支える特許技術
VIDEO DROP技術は、2つの特許ファミリーでカバーされています。
特許1:「流体サンプル中ナノ粒子の光学的検出のための方法と装置」
・この特許はVIDEO DROPにおける光干渉を用いたナノ粒子解析における測定原理をカバーしており、世界的に独占されたライセンスです。
特許2:「マイクロ・ナノスコープをカバーする測定アプリケーション」
・VIDEO DROPはナノスコープによる微粒子自動計測とマイクロスコープでの巨大粒子のアナログ観察をシームレスに行うことでサンプル中に含まれる異物の検出を高速に行うことができます。
VIDEO DROP の成り立ち
地球温暖化・気候変動がプランクトン系やサンゴに与える影響に関する研究
ウイルス学者、UPMCの教授、IBENSの元メンバー、自然史博物館の研究者。
フランスの物理学者、光学を専門とする。ESPCI名誉科学理事、ランジュバン研究所科学評議会メンバー。
大量の海水サンプル中のウイルスを迅速かつ確実に測定するために
Boccara兄妹によって、VIDEO DROP は開発されました。
多分散サンプルでも、粒子径・濃度ともに高精度測定が可能
CPC100&CPC200 MIXサンプルにおけるサイズ及び個数濃度評価
CPC100(1.8E+13 part/mL)とCPC200(8.2E+11 part/mL)を1対19の割合で混合させ、個数濃度を同程度に揃えた溶液を測定し、サイズ及び個数濃度評価をしました。
4,000倍希釈
理論値: 4.2E+8 part/mL 、実測値(N3平均) : 3.93E+8 part/mL
相対誤差: 6.4 % 、標準偏差: 0.114 、変動係数 : 2.91%
測定結果濃度 | メジアン径 | 平均粒径 | |
N=1 | 3.79e+8 | 196 | 189 |
N=2 | 4.07e+8 | 191 | 181 |
M=3 | 3.94e+8 | 186 | 183 |
相対誤差の値が非常に小さいことから、サンプルの調整はほぼ理論通り行えたと考えられます。また、変動係数は2.91%であるため、繰り返し測定における個数濃度の再現性の高さを証明しています。
100及び200nm付近にピークが顕著に表れており、多分散サンプル中の粒子サイズおよび濃度を正確に測定することができます。
VIDEODROP デモ・受託測定受付中
VIDEODROP ナノ粒子イメージングアナライザーを使用した受託測定を開始します。お預かりしたサンプルを弊社のナノ粒子計測技術ラボにて測定し、測定結果をレポートいたします。ぜひお気軽にご相談ください。なおVIDEO DROPの装置選定にかかわるデモ測定については無償で実施いたします。
是非、お気軽にご相談ください。
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フローナノアナライザー<NanoFCM>
- 40nmからのナノスケールフェノタイピング
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誰も簡単・短時間に抽出可能 - 自動の電子弁と重量検知のため、作業による差も発生しにくくなり、
これまで以上の再現性を実現 - RFIDタグ(情報を保存できるICタグ)があり、製造およびQAデータ、仕様回数やクリーニングサイクルを管理