VSafe アプリケーション

24時間以上の安定性

実証された効率性

EV 研究で一般的に使用される PBS などの緩衝液は、サンプルの損失や EV 回収率の低下につながります。(測定結果は希釈後に測定されたものです。)
希釈時の安定性

上図は、VSafe(EV保存用バッファー)がPBS中のEVにプラスチック吸着により発生するEV損失を防ぐことを示しています。VSafeは、希釈によるEVの損失なしにアッセイを実施することができます。
分離後すぐに EV を保存
細胞外小胞(EV)は環境変化に敏感であり、分離後すぐに適切なバッファーへ移す構造や機能が短時間で劣化します。PBSは生理的条件を保つ目的では使えますが、凍結保存や操作中の安定性が不十分で、粒子損失や吸着による回収率低下が起こりやすいことが知られています。こうした課題に対して、VSafeはEVの膜構造と安定性を保つために最適化された保存バッファーとして設計されており、分離直後から凍結保存まで一貫してEVの品質を維持できます。
VSafe(EV保存用バッファー)によるEV安定性向上
細胞外小胞の調製を安定化させる保存条件の特定

細胞外小胞(EV)は生理的・病理的プロセスに深く関与し、治療応用や診断バイオマーカーとして大きな可能性を持つ一方で、研究現場では保存時の安定性が主要な課題となっています。
本研究では、V-Safe(ヒト血清アルブミンとトレハロースを添加した PBS, PBS-HAT)を用いることで、4℃保存、-80°C凍結保存、さらには凍結融解サイクルにおいても高い回収率を維持できることが示されました。
4℃保存条件における希釈バッファーの違いによるEV保存状態の比較

PBSで希釈したサンプルは、V-Safe と比較してmNG+ EVが3.5倍少ないことを示しました。
PBSで希釈したEVの濃度は、10回の繰り返し測定でさらに低下していましたが、
V-Safe で希釈したEVの測定は安定していました。
右図:保存バッファー毎のEV由来蛍光強度の変化推移
mNG + EVの蛍光強度は経時的に変化していないことから、EVは凝集または破壊されず、
PBSで保存された場合にプラスチックへの吸着が大きく影響していたことを示しています。
VRef-63mNG(リファレンスEV)を組成を変えた3種類のバッファー[PBS,PBS-A,V-Safe]で各20万倍希釈し、4℃条件下で、各サンプルのmNG蛍光ポジティブ率をImaging Flow Cytometry(IFCM)によって定量化しました。
上記より、V-Safe のようなより適切なバッファーを使用することは、保存目的だけでなくあらゆるダウンストリームEVアッセイの希釈ステップに使用することの重要性を強調しています。
凍結融解サイクルに対する安定性評価

V‑Safe で保存した EV を用いて、-80℃保管下で最大 5 回の凍結融解サイクル後の mNG+ EV を IFCM により評価しました。ヒト血清アルブミンとトレハロースを添加したV-Safe が、-80°Cでの保管時において、サンプルの希釈および短期・長期保存に最も適した条件であることが明らかになりました。
さらに、複数回の凍結融解サイクルを経ても安定性を維持することが確認され、サンプルの品質を長期間保つ、優れたバッファーであることが示されました。
V-Safe は、タンパク質やナノ粒子の変性を防ぎ、再現性と信頼性を向上させることから、研究・製造現場において最適な選択肢となります。
参考文献:
André Görgens, Giulia Corso, Daniel W. Hagey, Rim Jawad Wiklander, Manuela O. Gustafsson, Ulrika Felldin, Yi Lee, R. Beklem Bostancioglu, Helena Sork, Xiuming Liang.
Identification of storage conditions stabilizing extracellular vesicles preparations.
Journal of Extracellular Vesicles.
June 2022, 11(6), https://doi.org/10.1002/jev2.12238