オープンパスCO₂ / H₂Oアナライザー(LI-7500DS)

CO₂フラックスと蒸発散測定における最も信頼のある
オープンパスCO₂ / H₂Oアナライザーに次世代型機が登場

革新された「LI-7500DS」システム機構

LI-7500 シリーズの信頼性を踏襲し、7500RS と同様の光学計を使用

  • 渦相関に最適なシンプルなデザインはそのまま
  • 低出力( 4W )により、遠隔地での計測に最適
  • 小型化されたエレクトロ二クスとハードウェアにより低コスト化
  • イサーネットによる出力
  • Smart Flux 3 標準付属

「LI-7500DS」は従来の「LI-7500」から刷新されたシステム機構を持っています

「LI-7500DS」は野外長期使用での耐久性能と、渦相関測定に必要なスピードや精度を統合。長期使用に適した設計となっており、「LI-7500DS」は実績のあるプラットフォーム(従来型「LI-7500」)に基づいて改良されています。

① 精密光学コンポーネントによって、埃の多い環境においてもコンタミへの感度が軽減されます。

②③ 温度制御された光源と検出機構により、温度変動が激しい環境においても安定的な測定を実現

④ 傷に強いサファイアレンズによって、フィールドでのクリーニングが簡単になります。

⑤ 高性能のブラシレスチョッパーモーターによって、信頼性のある長期的オペレーションが可能となります。

【 測定原理 】
 「LI-7500DS」は非分散赤外線分光方式を採用しており、空気中のCO2濃度と水蒸気密度の測定をします。 温度制御された光学フィルターを通じて赤外線が送られ、その後オープンサンプルパスを通じて温度制御されたセレン化鉛検出機構で検知されます。赤外線の一部はサンプルパス内でCO2と水蒸気に吸収され、リファレンスに対し吸収された赤外線の割合から各ガス密度を計算します。

超音波風速計選択可能 (組合せ例:Wind Master Pro)

 無指向性サンプリングは、多彩なインストールオプションと継続的なデータカバレッジを提供します。

 超音波風速計からのデータや、気象データ、放射線データ、土壌データのサポートなど、渦相関法測定データを記録します。

渦相関測定システムへの拡張が簡単に

音波風速計の互換性
 「LI-7500DS」はデジタル出力を装備する、ほとんどの高速3次元音波風速計と接続ができます。よって、ご使用者のサイト状況と測定目的に応じた適切な風速計をお選びいただけます。音波風速計の下もしくは横などの自由な位置にアナライザーを設置することができ、これにより、フローのひずみや関連するフラックスのエラーを最小限にできます。 オプションでは、互換性のある音波風速計との接続ケーブルをご用意しており、この接続を簡素化しております。

三脚とタワーの設置
 センサーヘッドを接続する「DSI (デジタルインターフェイス)ボックス」は小型化され、センサーヘッドの近くに設置することができます。「DSI ボックス」から「Smart Flux 3 CPUユニット」へはイサーネットケーブルで接続します。

付加機能
 「LI-7500DS」は標準的なネットワーク通信プロトコルをサポートしていますので、LI-7700オープンパスCH4アナライザー/バイオメットセンサーシステム/セルラー無線機もしくは衛星無線機といったネットワークデバイスを簡単に追加することができます。

インターネット利用可
 直接接続/セルラーモデム/衛星通信システムによるインターネット通信によって装置にアクセスすることができます。また、FluxSuiteと接続してお客様のサイトにオンラインアクセスできますし、サイトとリサーチグループの間のネットワークを構築できます。

LI-7500シリーズの絶対的な信頼性  高速応答で10年以上の稼働実績

LI-7500A オープンパスCO2 / H2O分析計 定常ガス373ppm、45分間測定、スパンテストデータ

 LI-7500/LI-7500Aは世界で最も広く使用されているオープンパスCO2 / H2Oアナライザーです。 1999年の導入以来、1500以上の文献・出版物に引用されており、多くの研究者の方々から、その高精度・安定性に信頼を頂いております。 内部の特殊な4枚の光学フィルターと、152回転/秒の超高速チョッパーモーターが炭酸ガスも水分も絶対値で高精度測定を実現し、オープンパスの利点であるリアルタイムデータをより高速応答で出力します。10Hzのアナログ出力(DAC)に対して、常に300Hzのサンプリングを行うため、安定したデータを測定できます。最新型のデータ処理を行う制御ボックスからは、高速LANを利用した出力やアナログ、デジタル、SDMなど様々な様式でのデータ出力を利用できます。

長期安定性とドリフトの軽減

 「LI-7500DS」では、光学レンズの汚れによるドリフトが従来機に比べ軽減されました。従来は、埃/花粉/化学薬品の残留物/その他コンタミ物質がオープンパスアナライザーの光学レンズに付着し集積すると、測定の際にドリフトが発生しデータセットに差が出てしまう要因となりました。 通常装置が定期的にメンテナンスされていれば、このようなことは問題とはなりません。ただし、装置がメンテナンスされていない場合、コンタミ物質の集積によって測定に影響を与えるリスクが出てきます。
 「LI-7500DS」は、光学部と電子部に革新的な部品を使用することによって、光学レンズにコンタミ物質が集積し始めたとしてもより正確で信頼性のあるデータを収集します。

<実証実験の実施>
複数のサイトでコンタミレベルが広範囲にわたる13台の装置から得られた実験データによると、「LI-7500RS」は「LI-7500A」に比べ大幅に安定した測定ができることということを一貫して示しています。Figure 1とFigure 2では、交通量の多い道路と隣り合っている都会サイトから得られた、コンタミが関連したドリフトデータをご覧いただけます。
※「LI-7500RS」と「LI-7500DS」の光学設計は同一となります。

Figure 1/「LI-7500RS」3台と「LI-7500A」3台から得られたCO2測定結果です。
Y軸はコントロールのリファレンスから得られた偏差を示します。LI-7500RSアナライザーのCO2測定データは、LI-7500Aのデータに比べ装置間のドリフトが小さいことがわかります。

Figure 2/「LI-7500RS」3台と「LI-7500A」3台から得られた水蒸気測定結果です。
Y軸はコントロールのリファレンスから得られた偏差を示します。LI-7500RSから得られた測定結果は、LI-7500Aに比べ、ドリフトが何回か少なく、装置間の変動も小さくなっています。

Smart Flux 3 システム対応  無人での自動Flux長期測定

Smart Flux 3 ワンパッケージシステム

 LI-7500DSは新製品であるSmart Flux 3 システムが搭載され、誰でも簡単にリアルタイムで最終Fluxの測定データを取得することができます。
 今まで煩わしかった生データの解析やロガープログラムの組立も一切必要ありません。 専用ソフトを介してイーサネットで遠隔地からのサイト管理もができ、正常測定の診断も迅速に行えます。

サイト情報の設定も演算設定も、シンプルな専用ソフトウェア

アナライザーダッシュボード
装置のダッシュボードにはアナライザーの診断情報、接続状態、測定情報、リアルタイムの渦相関結果が表示されます。直観的インターフェースによって不可欠な渦相関設定を一括で行います。サイト情報も記録しやすくなり、より簡便に設定を行うことができます。

EddyPro®ソフトウェア
Express / Advancedモードでデータを処理する際、Eddy ProソフトウェアはSmart Flux 3 CPUユニットもしくはPCを使っ てリアルタイムに完全に処理されたフラックス結果を計算します。Smart Flux 3 CPUユニットを使ってEddy Proソフトウェアを起動します。

FluxSuite™ソフトウェア
Flux Suiteによって、お使いのPCやスマートフォンからアクセスすることによって、Edd yProの結果や装置パフォーマンスをリアルタイムで確認することができます。これにより、研究者間のネットワークとコラボレーションを実現し、サイトで問題が発生した際はメール通知が送られます。

・ コンタミが関連するドリフトを軽減することによって長時間測定時の安定性を改善
・ 光源と検出機構に洗練された温度コントロールアルゴリズムを採用
・ ファクトリーアップグレードパッケージによって、工場において完全なキャリブレーションとパフォーマンス評価を実施

特長LI-7500 DSLI-7500
高速・高精度・高安定測定
低消費電力
全方位での測定
広範囲の測定レンジ
超音波風速計データの同時記録
渦相関演算フォーマットでの記録 ( .ghg ファイル)
バイオメットシステムからの各種気象データ記録
温室効果3成分計測システムへの簡単な拡張
光学レンズの汚れによるドリフトの軽減
光学レンズ温度制御によるアルゴリズム補正
Smart Flux 3 CPU ユニット標準付属

 システムにはデータ記録と演算機能が含まれますので割安です。 LI-7700 オープンパスCH4アナライザー/バイオメットシステム/風速計/固定三脚等といった渦相関センサーと一緒に総合システム「SMART-7500DS」として設置することができます。
 総合システムに関しまして、お気軽にお問い合わせください。

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