サポート
LI-6400XT 植物光合成総合解析システムの製造終了と今後の保守サポートについて
2023年12月14日
弊社で取り扱っておりますLI-6400XT植物光合成総合解析システムの製造終了について、
改めてご連絡すると共に、今後の保守サポートについてご案内申し上げます。
LI-6400XTの保守サポートについては、下記の通り2030年12月末まで修理対応を含めた
アフターサポートを行って参ります。
なお、2023年10月に弊社からメールにて送付しておりました2025年12月末でLI-6400XTの
サポートが終了するという案内については、すべて撤回と訂正をさせて頂きます。
今後7年間に装置修理で使用すると予測される部品や消耗品は、弊社で入手と保管を行い、
2030年12月末 までの保守サポートを弊社がおこないます。
上記の案内により、皆さまに混乱やご心配をおかけする状況となり、
誠に申し訳ございませんでした。お詫びをして訂正をさせていただきます。
この件に関しましてご不明な点などございましたら、
弊社営業担当者までご遠慮なくお問い合わせください。
今後とも、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
記
■製造終了対象製品
LI-6400XT 植物光合成総合解析システムシリーズ
■修理部品期間
2030 年12月末まで
本ご案内から最低7 年間は、消耗品と保守部品を弊社で保有し、
修理対応を含めた保守サポートを行います。
装置の状況に合わせた、最適なメンテナンスを実施いたします
メイワフォーシスでは、長年にわたり、光合成蒸散測定システムをはじめ、CO2 / H2Oアナライザー、CH4アナライザー等の分析・計測機器を納入させていただいております。
これら高性能分析機器は、その特性上屋内や屋外問わず、植物やガスを対象として使用されるもので、分析計内部素子などの感度や出力変化や、ダストや水分などの分析計内部への付着、駆動パーツや消耗パーツの劣化などで、本来の一部の機能が失われることがあります。
一定期間(1年から2年)で交換が必要な、分析計内部のCO2 / H2O 吸収薬剤やフィルターなどに関しては、1年もしくは2年に1回でのオーバーホールをお薦めしております。
導入から複数年経過している計測装置は、精密なオーバーホールをお薦めしております。
装置の状況により、長期の作業時間を要する場合には、可能な範囲、代替機をお貸出しする便宜をはかり、ご研究に極力支障のない対応を実施いたします。
メイワフォーシスでは、長年培ってきた技術ノウハウの中で、ユーザー様が継続的に高品質なデータが取得できる保守体制を維持し、向上のため努力しております。
基本的なオーバーホール内容
- 受付時基本機能検査
- 分析計クリーニング作業
- 分析計内部CO2 / H2O吸収薬剤交換
- 劣化消耗パーツ交換(フィルター・Oリングなど)
- Zero校正(CO2 / H2O)
- Span校正(CO2 / H2O)
- 外部光量子センサー校正(LI-6400)
- LED光源全域校正(LI-6400)
- CO2制御ユニット全域校正(LI-6400)
- オーバーホール後最終検査・定常環境試験測定
その他、装置の状態により、追加の検査や調整、パーツ交換が発生することもありますが、メイワフォーシスでは保守用交換パーツを多種保有し、万全な装置の保守体制を備えております。
LI-COR社製品 メンテナンス実績
すぐれた技術とノウハウを身に付けたスタッフが対応
2022年度の合計:200台以上
米国LI-COR社での技術研修を修了したスタッフがメンテナンスを対応しています。
2023年度はLI-COR社研修の最高レベル3の技術トレーニングを完了いたしました。
これまで以上に、LI-COR社から認定された確かな技術で、最適・安心のメンテナンスサービスをご提供いたします。
<和訳>
メイワフォーシス株式会社はLI-6800、LI-6400、LI-7500、LI-7200のレベル3のサービストレーニングを無事完了したことを認めます。
トレーニング参加者 : 丸田恭平、武田雄貴
技術研修日程 : 2023年10月30日~11月3日
<製品名>
LI-6800:新型 植物光合成総合解析システム
LI-6400:植物光合成解析システム
LI-7500:オープンパスCO₂/H₂Oアナライザー
LI-7200:ウェザープルーフCO₂/H₂Oアナライザー
アメリカ研修の様子
今後も引き続き、装置の精度と品質の保持のため、LI-COR社との協力体制を持ち、常に最新の技術と情報に基づき、保守・メンテナンス業務を継続して参ります。
実施メンテナンス内容 LI-6800、LI-6400シリーズの校正・保守実施を中心に、
LI-7500 / LI-7200 / LI-7000 / LI-7810の校正・保守、
LI-850 / LI-830 / LI-840 / LI-820の校正・保守、LI-8100の校正・保守、
LAI-2000 / LAI-2200の校正・保守、光センサー関係の校正・保守を行っております。
その他、気になる点などございましたらお気軽にお問い合わせください。
校正・保守作業では主に以下の作業を実施いたします
LI-6400シリーズ/アナライザー関係 | 光センサー/LAI関係 |
---|---|
クリーニング(チャンバー/赤外線分析計部) | 受光部クリーニング |
内部薬剤交換(チャンバー/赤外線分析計部) | NIST光源でのキャリブレーション |
消耗パーツ交換 | マルチプライヤー(直読係数)の算出 |
CO2 / H2O のキャリブレーション | キャリブレーションシート、タグの作成 |
動作確認レポート作成 |
LI-6800シリーズの葉温度センサーの最適な高さ調整について
葉温は、気孔コンダクタンス (gsw) や葉の細胞間CO2 濃度 (Ci) など、LI-6800で計算される多くのパラメータにとって重要な測定データとなります。LI-6800の葉温度センサーは、柔軟な素材に取り付けられたE型熱電対です(図1-1)。熱電対の接合部は直径0.008インチ(約0.2mm)のビーズです。このビーズは小さすぎるため、拡大しないと見えません。(図1-2)。
図 1-1.
LI-680用葉温度センサー (型式:9968-245)
図 1-2.
葉熱電対アセンブリのA)前面とB)側面図。両図とも、赤い矢印は葉表面に接触する必要がある熱電対ビーズを指しています
葉温を正確に測定するには、葉温度センサーのビーズが葉の表面に接触するように十分な高さが必要となります。センサーがチャンバー内に十分な高さまで押し込まれていないと、正確な葉温度測定ができず、センサーがチャンバー内に押し込まれすぎると、葉自体が、葉温度センサーを圧迫する可能性があります。これにより、葉表面にダメージを与える可能性や葉温度センサーのビーズ部やワイヤーが損傷する可能性もあります。
熱電対の高さを一定かつ正確に保つには、葉温度センサー取り付け本体の外側に数個のOリングを配置する方法があります(図 1-3)。
図 1-3.
A) 正しい高さを確保するために3つのOリング(部品番号 192-14435)を使用して、6800-01蛍光光度計チャンバーに取り付けられた熱電対。
B) 熱電対ビーズのクローズアップ画像。熱電対ビーズが下部ガスケットの上部より上にあることを示しています。チャンバー内に葉があると、プローブが曲がり、熱電対ビーズが葉の表面に接触するようになります
この場合、3つの10 x 1.5 mm Oリング(型式:192-14435、LI-6800スペアパーツキットに標準付属)をはめることで、適切な接触状態とすることが出来ます。
注意点として、葉温度センサーの個体差により、Oリングの必要数量が異なる場合があるため、最適な接触状態をご確認の上、センサーごとに確認する必要があります。
詳しくは、弊社までお問い合わせ下さい。