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LI-6800 と LI-7200 が PBS News Hourで特集されました
LI-6800 と LI-7200 が PBS News Hourで特集されました。(2018年09月)
< Amazon forest guardians fight to prevent catastrophic tipping point. >
定常環境での光合成曲線
パッションフルーツでの『光-光合成曲線』
(メイワフォーシスでの取得データ)
LI-6800は革新された環境制御性能により、様々な環境変化に対する光合成曲線を計測することができます。また、CO2やH2Oなどの測定値の安定から、サンプル光合成の安定状況を装置が判断し、自動計測も可能です。
ここでは、「光-光合成曲線」の測定事例を紹介します。
<サンプル>パッションフルーツ
<環境制御>リーフチャンバー内部CO2濃度(CO2S):420ppm、葉温度:32℃、リーフチャンバー内部相対湿度(H2OS):60%、
リーフチャンバーガス流量:800μmol s-1
上記は、チャンバー内部の光量子量を2,500μmol m-2 s-1から段階的に0μmol m-2 s-1まで下げて、光合成速度を計測したグラフです。
光以外の環境、リーフチャンバー内CO2濃度と葉温度、リーフチャンバー内部相対湿度、リーフチャンバーガス流量は、すべて一定に定常制御をしており(下図)、まさに、光に対する植物の光合成活性の変化を正確に測定します。
リーフチャンバー内部CO2濃度 <制御範囲:0ー2,000ppm>
CO2濃度は、入口側でも出口側でも、1ppm単位で設定制御することができます。 左図は、光合成の変動により濃度が変わるチャンバー内部CO2(出口)での定常制御を示したグラフです。
葉温度 <制御範囲:外気温±10℃>
広範囲の温度制御性能搭載し、希望の温度環境や定常な温度での光合成測定を行います。 左図は、光強度の変動による葉温の変動を一定に制御している性能を示しています。
リーフチャンバー内部相対湿度 <制御範囲:Rh0ー90%>
チャンバー内部湿度の自動制御を実現。相対湿度でもVPD Leafでも設定制御が行えます。 左図は、蒸散活性の変動があっても、チャンバー内湿度を一定に保つ性能を示しています。
リーフチャンバーガス流量 <制御範囲:0ー1,400μmol s-1>
従来機種の2倍の流量で、光合成測定を行うことができ、より早くチャンバー内のガス環境が安定します。左図は、湿度やCO2と同様に流量も一定に定常制御できる性能を示しています。
光強度以外はすべて定常制御された環境での光合成解析
(温室内でのたばこの光ー光合成曲線)
補償点や光合成能力の正確な測定
光以外の環境はすべて一定定常制御した上で、まさに光に対する光合成活性を、正確に把握できるようになります。
量子収率の正確な測定
低光強度下/低O2(0.5%)環境下で、葉が吸収した光強度に対する光合成速度のグラフ勾配から、量子収率が計算できます。
LI-6800とLI-6400XT(従来機)とのパフォーマンス比較
通常のCO2ノイズは0.1 μmol mol-1以下
(RMS,CO2 400μmol mol-1,4秒平均時)
下のグラフは新型LI-6800と従来機LI-6400XTを用いて、4分間の安定状態のガス交換測定を比較しています。 (葉を挟んでいないチャンバーと暗所でソルガム(Sorghum bicolor)の葉を挟んだチャンバーで比較。)
新型LI-6800でのパフォーマンス改善により、従来機LI-6400に比べ、IRGAのノイズとCO2ミキサーからのノイズが軽減されていることがわかります。 また、新型LI-6800での測定値はCO2サンプルがリファレンス値に近いものとなっています。これにより、チャンバーへの拡散を軽減し、パラメータ評価のバイアスも軽減しています。
<メソッド>
LI-6400XT 3台(6400-40 クロロフィル蛍光ユニット 葉面積2 cm2 )、
LI-6800 3台(6800-01 クロロフィル蛍光ユニット 葉面積6 m2 )
<環境面の制御>
フローレート: 600 μmol s-1 (LI-6800), 300 μmol s-1 (LI-6400XT)、 CO2 リファレンス: 400 μmol mol-1、VPD Leaf: 1.5 kPa
葉温: 25°C、照射光:OFF、実験室内の周囲CO2は実験の前後に~1000 μmol mol-1で測定
データは4分間1秒間隔で記録。ソルガムの葉を測定時、どの葉もデータ記録前に60分間暗処理。