プラント・キャノピー・アナライザー(LAI-2200C)
LAI非破壊測定の世界基準アナライザー
群落の大きさを問わず、草地から森林まで測定
葉面積指数(LAI)及び平均葉群傾斜角(MTA)を非破壊連続測定
天候を気にせず測定可能(スキャッタリング補正)
晴天時での補正機能Scattering correction properties(スキャッタリング補正)に対応しております。従来は、曇天時もしくは、太陽高度の低い明け方か夕方でしか測定が出来ませんでしたが、LAI – 2200Cは、天候を選ばず、晴天時でも曇天時でも安定した測定ができる新機能が搭載されました。
Scattering correction properties(スキャッタリング補正)のリファレンス
Kobayashi, H., Ryu Y., Baldocchi, D.B.,Welles, J.M., Norman, J.M. (2013) On the correct estimation of gap fraction: How to remove scattered radiation in gap fraction measurements? Ag. and For. Meteorology, 174-175: 170-183.
GPSを搭載 位置情報・時間情報を記録
GPSを標準搭載し、位置情報を同時記録します。専用ソフトFV2200ソフトウェアーを使用することにより、LAIのマッピングも行うことができます。視覚的なLAI解析により、より広範囲での分布把握を行うことができます。
GPSは時間情報も、同時期取得するので、正確な測定時間も記録されます。
非破壊測定の原理
魚眼レンズへの入射光を、5つに角度分割しそれぞれの光吸収を同時測定することにより、植物群落の葉面積指数(LAI)及び平均葉群傾斜角(MTA)を計測します。放射光遮蔽値は、魚眼レンズセンサーにて測定した群落 の上方と下方の放射光の比から計算します。魚眼レンズセンサーに入射した放射光は5分割され、同心状に配置 された5つの異なるシリコン検出器にて検知されます。それぞれの検出器は異なった方位角(天頂角から75°ま で)の全天光と葉群内光を測定することになります。入射光はフィルターにより490nm以上の放射光を遮蔽しますので、空は明るく、葉群は真黒と認識し、また、葉群で散乱する放射光の入射を防ぎます。この時の群落の放射透過率は平均方位ギャップフラクション(空間部分:直達放射を遮蔽しない箇所)の大きさにほぼ等しくなります。 測定したギャップフラクションは、植物群落における一つの放射移動モデルを利用して、LAI及びMTAに変換演算されます。
ギャップフラクション法
LAI-2200Cでは、LAIの算出にギャップフラクション法を用いています。 ギャップフラクション法は、植物キャノピー構造の間接的な測定に有効であり、最も有力かつ実用的な手法です。 この技術は連続的な大きな群落だけでなく、列群落や個別樹木といった、小さい群落でも適用ができます。 葉の量や分布情報を含むキャノピー構造は、ギャップフラクションを測定することで推測することができます。
キャノピーのギャップフラクションは、群落上下にて測定される、葉によってブロックされていない光の比率により計測されます。太陽光が遮られず、群落下に到達する光の確立が、ギャップフラクションとなります。
オプティカルセンサー単独で測定可能
全天測定データと群落測定データの簡単同期
LAI-2200Cのオプティカルセンサーはデータ記録メモリーと内部電池を搭載しています。 それにより、オプティカルセンサー単独にて全天と群落の連続測定、もしくは全天測定のみ、群落測定のみを選択(自動測定対応)することができます。全天測定データと群落測定データの同期は、コンソール部へのデータ転送にて簡単に行うことができ、付属の解析ソフト「FV2200」でも簡単に行えます。
データの転送は、PCとコンソールをUSBもしくはシリアル接続します
「FV2200」に転送されたデータは、すぐにLA / MTAの表示を行います。さらに選択したデータを簡単にグラフィックにすること ができます。その他、さまざまなデータの補正(群落タイプ補正・スキャン角度変更・ビューキャップ角度変更等)を行うことができ、再計算もワンクリックで行えます。複数の測定データの同期や連動、平均化を行うこともできます。(USB接続の場合は、コンソール部はハードディスクとして認識されます。)