アプリケーション
多様な切断実績
軟らかい、脆い、硬い複合材料
その他、太陽電池 シリコン基板 BGA ガラス コンクリート セラミクス焼結体 サファイア基板 磁性体材料 歯 など
湿式で変質する試料に最適(ドライカット可能)
その他、リチウム電池 カーボン板 ゼラチン フランスパン 発砲スチロール エアロゲル など
硬さの異なる複合材料/多層膜試料
LEDデバイス
LEDデバイスのボンディング部分を狙って切断。ゲル状封止樹脂の部分も変形させることなく切断ができます。硬さの異なる試料でもダメージなくカット。微細配線も壊しません。LED品質評価、不具合の解析用としての導入実績があります。
有機EL
有機ELやタッチパネルディスプレイのような層構造の切断も可能。フィルムのような軟らかい層、電極、シリコンやガラスのような硬い層が混ざった試料は一般的に切断機で断面を得ることは難しいですが、膜の剥離やダレ、断面の変形なく切断できます。
実装基板の切断面比較
ダイヤモンドワイヤーソーで切断した断面では、ダレや傷なく切断され、樹脂や銅等、それぞれの材料の界面がはっきりと確認でき、綺麗に切断できています。
ディスク型切断機ではダレや細かな傷が多く目立ち、それぞれの材料の界面が不鮮明できれいな断面を得ることができていません。
IC基板
不具合解析の際などにチップ部分を破損せず、深い傷なく切断が可能です。
従来発生しやすかった切断によるダメージなのか、本来存在していた不具合なのか、判断できないという問題点を解決します。
複合材料
硬度の異なる複合材料もダメージなくカットできます。
一般的な脆い素材であるシリコンも欠けやクラックなしの切断面です。
また、切断によるダレが生じやすい銅も鮮明な界面を得ることができます。
CD-ROM
はさみで切るとレーベル層・アルミ記録層、はがれてしまうCD-ROMも切断可能です。(左画像)
ワイヤーソーでは、はがれることなく、狙って切断した位置の界面の接合評価ができます。
基板
わずかなカッティングロスで超精密切断
半導体 隣り合った不良リードフレームでの切り分け比較
隣り合った不良リードフレームをそれぞれ違った手法(断面と平面など)で解析を行う場合、切り分けて手法に適した試料作製を行う必要があります。
弊社ワイヤーソーと低速精密カッターで不良リードフレームの不良解析の前処理切断をそれぞれ比較いたしました。
ワイヤー径が細く、位置精度が良い(顕微鏡のもとで調整)ワイヤーソーによる切断では不良リードフレームは無傷で切り分ける事ができます。
チップコンデンサー
カッティングロスはワイヤー径+10μm
石英ナノインプリント
石英のようなクラックの生じやすいサンプルも切断できます。
300μm角までの極小デバイス目的の切断の実績があります。お求めの切断精度によっては、スラリーを用いた切断も可能です。
ショットキー
少し厚みのある素材も、100μm厚みの切片を作製できます。
素材によっては100μmよりも、より薄い切片作製も可能です。イオンスライサー等の前処理用切断としてご使用いただけます。
マグネシウム+Film
マグネシウム母材にポリマー膜のあるまがった形状の切断例です。
表層に存在した100μm程度の異物の断面解析を目的として切断する事ができます。
岩石・火山岩
チッピングや欠けやすい脆い岩石等の組織構造をそのまま切断して観察可能です。 カッティングロスもわずかで貴重な試料の切断に適しています。
複雑構造試料
これまで樹脂包埋しないと切断が困難だった中空構造の試料も内部構造を歪める事なく破壊せずにそのままの形状を残して切断可能です。 試料の内部構造の観察に最適です。
電子部品
1つ1つの電子部品の界面を明確にすることが出来ます。 電子部品の不良解析や構造解析で非常に多くの実績があります。
骨
骨や歯等の生体試料の切断、硬さの違う試料に対しても影響なく綺麗に切断が可能です。
より微小な構造観察の前処理として非常に有効です。
ドライカット事例
禁水性の複合材料の断面比較(ドライカット)
新素材や機能性素材など様々な材質、構造を持った部材の中には、接着剤、塗料、有機ELパネルなど水分を嫌うものなども存在しています。 機械研磨法を用い仕上げる場合は水を流しながらの切断となり、水性接着層は水分を吸湿して軟化し流れでてしまいます。
弊社ワイヤーソーなら水を使用しなくても切断ができ、接着層が流れず断面観察ができます。
パイ生地のお菓子(ドライカット)
パイ生地お菓子の層も崩れず、チョコレートは溶けずに切断できています。わずか30分で綺麗な断面の取得が可能です。
柿の種(ドライカット)
おせんべいが膨らむときにできた空隙も破壊せず、構造を保ったまま切断できます。切断屑による目詰まりもありません。
ウエハース(ドライカット)
構造が崩れやすい菓子(パイ)のような脆い試料でも内部の空隙を破壊せず、層を保ったまま綺麗に切断。電池、空隙のある試料に最適です。
三宅島火山岩(ドライカット)
物理的な力によって粉状に壊れやすく、また水による変形のある火山岩でも、乾式かつ空隙を保持したまま切断することができます。
胃薬(ドライカット)
脆弱試料である胃薬などの錠剤も内部の形状を保持したまま乾式切断。顆粒の分散している様子が観察できます。
断面観察などの構造確認は、X線CTを用いて内部構造を確認する事が主体的な診断でした。
乾式切断により難しかったEPMA分析など定性・定量分析の可能性が広がります。