フォトポレーション遺伝子導入装置(LumiPore)

  
   細胞にやさしい遺伝子導入
   次世代トランスフェクションプラットフォーム

LumiPore – フォトポレーション遺伝子導入装置

最新のフォトポレーション技術を用いてiPS細胞やCAR-T細胞などを含む幅広い種類の細胞へ、核酸やタンパク質、CRISPR/Cas9RNPsなどの様々な物質を導入することができます。
導入時のダメージが少なく、高い生存率を提供するとともにハイスループットで効率のよいトランスフェクションを実現します。

LumiPore フォトポレーション遺伝子導入装置の装置外観画像

細胞治療製造

細胞治療効果の向上

細胞治療効果の向上
細胞の生存率、恒常性、機能性への影響は最小限

vein timeの短縮

vein timeの短縮
トランスフェクションされた細胞はただちに回復し、遅延なく増殖する

研究開発

迅速なスクリーニング

迅速なスクリーニング
市販の培養容器に細胞を直接導入します

高度なターゲティング

高度なターゲティング
単一細胞を狙った高精度トランスフェクション

フォトポレーション
次世代トランスフェクションプラットフォーム

フォトポレーションは、パルスレーザー光と光熱ナノ増感剤の相互作用に基づいて、細胞にペイロードを送達する穏やかな方法です。

細胞に隣接する独自のナノ増感剤にレーザー光を照射すると、局所的なプラズモン反応によって細胞膜に一時的な孔が形成され、
外部のペイロードは細胞の生存率と機能に最小限の影響のみで、これらの孔から細胞質に侵入することができます。

この技術は、初代細胞などトランスフェクションが困難な幅広い細胞に、様々なペイロードを効率的、柔軟、かつ安全に送達する次世代トランスフェクションプラットフォームです。

ダメージレス

ダメージレス
細胞膜へのダメージを最小限に抑えて
回復時間を短縮し、機能性を維持

優れた
トランスフェクション収率

優れた
トランスフェクション収率
細胞に優しいため、トランスフェクトされた細胞の収量向上

柔軟な
アプリケーション

柔軟な
アプリケーション

多様なペイロード(遺伝子編集複合体、核酸、造影剤、タンパク質など)を幅広い細胞種(免疫細胞、幹細胞、ニューロンなど)に送達

高いスループット
とスケーラビリティ

高いスループット
とスケーラビリティ

細胞培地の交換不要 透明な細胞容器
(96 ウェル プレート、T フラスコなど)で使用可能
LumiPore処理は10分で完了

5つの特徴

優れた細胞生存率

  • 細胞の生存率、増殖、恒常性、機能性への影響が最小限になります。
  • デリケートなヒトT細胞においてもトランスフェクション後の増殖と機能性が保持されます。
LumiPore T細胞へのトランスフェクション後の細胞増殖速度のデータ
LumiPore処理サンプルでは未処理細胞と同等の速度で細胞が増殖しており、細胞へのダメージが小さいことがわかります。
EP:エレクトロポレーション PEN:フォトポレーション NTC:未処理コントロール

収量の向上

  • 細胞に優しいため、より多くの遺伝子が細胞に導入され、生存する細胞の数が増えます。
  • フォトポレーションでは、現在の標準的なエレクトロポレーション法と比べて、mRNAを導入したヒトT細胞の数が2.5倍になります。参考文献: Harizaj et al . Adv Funct Mater (2021)

ハイスループット

  • 短時間で高い効率を実現できるため、スクリーニングアッセイなどのさまざまな用途に適しています。
  • 細胞に独自のナノ増感剤とエフェクター分子を細胞に加えた培養容器をデバイスに配置し、ボタンをクリックするだけでトランスフェクションを開始できます。
  • マルチウェルプレート全体のトランスフェクションは 10 分以内に完了します。
  • トランスフェクションに使用する試薬類も細胞毒性が無く、そのまま培養することができます。

高度な細胞ターゲティング

  • ユーザーが定義したパターンに従って細胞をトランスフェクトでき​​ます。
  • オプションで細胞の透過および蛍光イメージングを統合し、選ばれた特定の細胞に遺伝子を届けることができます。
LumiPoreによる隣り合った神経細胞へのターゲティングトランスフェクションの画像

柔軟性

  • 核酸、タンパク質、造影剤など、さまざまなペイロードを効率的に細胞質に送達します。
  • 幹細胞や免疫細胞など、トランスフェクションが難しい細胞を含む、幅広い種類の細胞に効率的に作用します。
LumiPore プラットフォームは、核酸、タンパク質、造影剤など、さまざまなペイロードを効率的に細胞質に送達します。

フォトポレーションの原理

優れた生存率と機能性を備えた細胞の取得

細胞培養培地内にナノ粒子増感剤と目的のペイロードに加えてレーザー照射を行うと、細胞に結合したナノ粒子増感剤がナノ蒸気泡を形成し、細胞膜に小さな孔が形成されます。
これらの膜孔を通って外部の高分子が細胞内に侵入し、細胞内に目的のペイロードが導入され、細胞はすぐに細胞膜を再密封することで、優れた生存率と機能性を備えた細胞が得られます。

ナノ粒子増感剤によるトランスフェクション

研究開発および臨床用アプリケーション

  1. ナノ増感剤を細胞培養培地に加え、
    インキュベートする(1~30分)
  2. 細胞培養培地に目的のペイロードを添加する
  3. LumiPore プラットフォームでレーザー照射を実行する
    (96 ウェル プレート全体に対して 10 分未満)
  4. オプション:洗浄して新鮮な細胞培地を加える
研究開発および臨床用アプリケーション
トランスフェクションの手順

埋め込み式ナノ増感剤によるトランスフェクション:

この方法では、ナノ増感剤が生体適合性ポリマーナノファイバーに安全に埋め込まれ、細胞との直接的な物理的接触から保護されます。
この方法では、収集された細胞は中には実質的にナノ増感剤がなくなるため、毒性と規制上の懸念を軽減することができます。

埋め込み式ナノ増感剤によるトランスフェクション
レーザーエネルギーを使用してナノファイバーに埋め込まれた光熱ナノ増感剤を加熱し、
 細胞膜に孔を形成してトランスフェクションを可能にします。

細胞治療の製造やハイスループット用アプリケーション

  1. 埋め込み式ナノ増感剤を含んだプレートに細胞を加えて沈殿させる(1~10分)
  2. 細胞培養培地に目的のペイロードを添加する
  3. LumiPore プラットフォームでレーザー照射を実行する
    (96 ウェル プレート全体に対して 10 分未満)
  4. オプション:洗浄して新鮮な細胞培地を加える
細胞治療の製造やハイスループット用アプリケーション
細胞治療開発のための
フォトポレーションプロセス

フォトポレーション技術のトピックス

トランスフェクションとは?

トランスフェクションは、mRNA、タンパク質、色素などの外来高分子を細胞に導入するために使用される方法です。通常の状態では細胞膜がバリアを形成して外来高分子の侵入を防いでいます。

このトランスフェクション技術は、遺伝子の機能を研究するための遺伝子改変技術としても活用されています。特に近年では細胞治療や遺伝子治療の人気が高まるにつれ、この技術は人間の細胞を治療目的で改造するという新たな用途にも使われるようになりましたが、改造された細胞は再び体内に戻されるという観点から、非常に厳しい安全基準が必要とされておりいます。

トランスフェクションとは
①核酸 ②タンパク質 ③抗体 ④染料 ⑤造影剤
トランスフェクションにより、外来ペイロードが細胞膜を貫通して細胞質に入ることが可能になります。

フォトポレーションと既存手法の比較

細胞膜を透過させる技術には、化学物質、エレクトロポレーション、ウイルスベクターなどさまざまなものが活用されていますが、フォトポレーションはこれらの手法における課題であったコストやリスク、時間の課題を解決します。

フォトポレーションの応用

光穿孔法は、R&D アプリケーションや細胞治療のための細胞導入に有利な方法を提供するだけでなく、次のようなさまざまな潜在的な用途への可能性を秘めています。

  • タンパク質、造影剤、遺伝物質など、さまざまなペイロードの高スループット導入
  • 光による細胞の除去
  • 摘出組織または生体内での光誘導による細胞送達または除去

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